介護の用語

介護初心者がまず知っておきたい用語7選【現役ナースがやさしく解説】

emiko0419
息子さん
息子さん

デイサービスってどうやったら利用できるんだろう?

娘さん
娘さん

まず介護認定を受けて、要支援か要介護か判定してもらうの。

息子さん
息子さん

ヨウシエン?ヨウカイゴ?聞いたことない言葉だな。

娘さん
娘さん

そう、聞きなれない言葉がたくさんあるから、私も勉強中なの。

初めての介護に直面すると、知らない言葉ばかりで戸惑っていませんか?

「要介護って何?」「ケアマネ?」「バイタル…?」

一つ一つの言葉を知っておくだけで、介護の全体像が見えやすくなり、不安はぐっと軽くなるでしょう。

この記事では、在宅介護を始める前に知っておくと安心な7つの基本用語を、現役ナースの視点からやさしく解説します。

介護初心者が知っておくべき用語7選

1. 要介護/要支援(ようかいご/ようしえん)

「その人の生活にどれくらいの介護サポートが必要か」を段階的に示したもの

  • 「見守りだけで大丈夫」から「食事や排泄も手伝いが必要」まで、サポートの量を数字で表している
  • 要支援1、2・要介護1〜5の7段階で、要介護5が最も重度

この認定結果によって利用できるサービスの種類や回数が決まります。

介護認定調査を受け、結果が出るまでには約1ヶ月かかります。利用したいと思ったその時に、すぐに手続きを始めましょう。

ナース・ミー
ナース・ミー

私も最初は「要介護3」とか数字で言われても最初はチンプンカンプンでした(笑)。数字は冷たい印象だけど、“サポート量の目安”と考えればちょっと理解しやすくなりますよ。

2. ケアマネージャー(介護支援専門員)

介護サービスを一緒に選んで調整してくれる「介護のコーディネーター」

  • 病院の主治医のように、在宅介護ではケアマネが中心になって支援を組み立てる
  • サービスの種類や頻度、費用のことまでトータルで相談できる

家族だけで抱え込まず、まずケアマネに相談するのが安心につながります。

ナース・ミー
ナース・ミー

ケアマネさんは、介護の世界のナビゲーター。いいケアマネに出会えると、介護は半分くらいラクになります。「このケアマネさんとは合わないな」と思えば変えることもできるんですよ。

私が初めての介護に直面した時の記事はコチラ
初めての介護で不安になったあなたへ ー介護の始め方と心を守るヒント
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3. ADL(エーディーエル:日常生活動作)

食べる・着替える・トイレ・入浴など、毎日の基本的な動作のこと

  • 「どのくらい自分でできるか」が介護の必要度を把握する目安になる
  • ADLは「生活の基礎体力」を表すもの

変化を見逃さないことが、早めのサポートや適切な介護につながります。

ナース・ミー
ナース・ミー

ADLが落ちてくると介護度が上がる。難しい話に聞こえるけど、つまり生活の基礎体力を表してると思えばOK。

4. IADL(アイエーディーエル:手段的日常生活動作)

買い物・掃除・電話・お金の管理など、少し応用的な生活動作

ADLが「基本動作」だとすれば、IADLは「暮らしを続けるためのスキル」と考えると、わかりやすいでしょう。

ナース・ミー
ナース・ミー

買い物の計算がちょっと怪しい、掃除をしなくなったなどもIADL低下のサイン。実は家族が一番気づきやすい変化なんです。

親の物忘れが気になった時の具体例はコチラ
【認知症かも】親の物忘れチェックと在宅介護での対策
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5. バイタルサイン(体温・血圧・脈拍など)

体調の変化を示す「体の信号機」のようなもの

  • 体温・血圧・脈拍・呼吸数などの総称。

「体の元気度」を数字でチェックすることができます。病院でもよく聞きますね。

ナース・ミー
ナース・ミー

見た目が元気でも熱があったり、血圧が上がっていることがあります。数字はうそをつかない。だからこそバイタルサインのチェックは大事なんです。

発熱の時の対応はコチラ
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6. 嚥下(えんげ:飲み込み)

食べ物や飲み物を飲み込む動作のこと

  • 「安全に食べることができるかどうか」を左右する重要な機能
  • 嚥下が弱まると誤嚥性肺炎などのリスクが高まる
ナース・ミー
ナース・ミー

「むせ込み=老化」じゃなくて「嚥下のSOS」です。気づいたときに対応すれば、肺炎を防げることも多いんですよ。

7. レスパイトケア(家族の休息支援)

介護をしている家族が休息を取るための支援

ショートステイやデイサービスの利用も含まれ、「休むことも介護の一部」と考える大切な視点です。

ナース・ミー
ナース・ミー

私が休んだら親がかわいそう、って思いがち。でも、休まないと倒れるのは介護してる人の方。レスパイトは罪悪感じゃなくて作戦です。

意味がわかると安心

介護の専門用語は難しく感じますが、意味を知るだけで「介護の地図」がぐっと見えやすくなります。

今回紹介した7つの用語は、在宅介護を始めるときにまず理解しておきたい基本セットです。

制度を知り、体調を見極め、家族も休む。その土台ができれば、介護はぐっと安心して進められます。

これから介護が始まる方、すでに向き合っている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

ナース・ミー
ナース・ミー

介護の用語集、引き続き書いていきますね。

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ナース・ミー
ナース・ミー
現役の介護現場ナース
看護師歴25年超え、介護現場で働いて10年以上。今日も老人ホームで勤務しながら”現場で起きているリアルな介護”を発信しています。「介護の負担を少しでも減らしたい」「自宅でのケアを楽にしたい」そんな方のために、経験から得たヒントをわかりやすくお届けします。                 
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