父ヤス86歳。

頻尿サプリを信じた86歳。解約バトルでまさかの勝利。

emiko0419

私はナースでもあり、介護目前の高齢の父親をもつ娘でもあります。

私がナースになったのは、家族が病気のときに何か力になれたらいいなという思いもあったんです…けど。

介護を始めたばかりの方はこちらもどうぞ
初めての介護で不安になったあなたへ ー介護の始め方と心を守るヒント
初めての介護で不安になったあなたへ ー介護の始め方と心を守るヒント

広告に心をつかまれる(高齢者×健康サプリの罠)

うちの父、ヤスはテレビとYouTubeが大好きです。

スマホが欲しいと言い出し、私の弟が買ってあげてから10年ほど。

1日中テレビやYouTubeを見ては「〇〇が体にいいらしい」と話してきます。

娘の私は看護師なのに、健康の相談はほとんどしてこない。

そんな父が、ある日突然『頻尿サプリ』を定期購入していました!

ナース・ミー
ナース・ミー

あの…、娘ナースに聞く前にサプリ頼むってどういうこと!?

サプリを信じて飲み続けた父

どうやら広告を見て「夜中のトイレが減る」と信じ込んだようです。

どんな広告だったのか、本人もよく覚えていなと言うこと。

「効きそう」という直感だけで、定期購入を申し込んでしまっていました。

もちろん、サプリに即効性なんてありません。

でも86歳の父にとっては「広告=真実」。

テレビが日常だった時代を生きてきた父ヤスは、テレビを疑うという発想がありません。

誇大広告とか偽広告という概念は、まったく頭になかったようです。

ナース・ミー
ナース・ミー

うん、信じる力はすごいけど、違う方向に発揮しすぎ。なぜに私を信じないの?

体調不良→カラオケ仲間の登場

飲み始めてしばらくすると、「なんか調子悪い」と言い出しました。

数年前に胃の手術を受け、今も定期的に検査に通っている父。

サプリのせいなのか、もともとの胃の状態なのか、私にも判断はつきません。

そんなとき登場したのが『カラオケ仲間』。

「そんなもの飲むからやろ〜サプリなんてやめとき」と言われたらしいんです。

あっさり飲むのをやめる決意をしていました。

ナース・ミー
ナース・ミー

娘ナースよりカラオケ仲間の意見が絶対的。父の安定の信頼ルート。だいたいいつもコレ。

老化や判断ミスのサインについては、こちらの記事で詳しく解説しています
【認知症かも】親の物忘れチェックと在宅介護での対策
【認知症かも】親の物忘れチェックと在宅介護での対策

解約バトル、驚きの展開(定期購入の解約あるある)

しかしここからが本番でした。

父は解約のために販売会社へ電話をしたのですが、あれこれ引き止められ、なかなか話が進まなかったよう。

しまいには、「サプリが原因だという医師の診断書を出してください」と言われたといいます。

姉いわく、父は理屈の通らない話をされるとスイッチが入るタイプ。

案の定、電話口で軽く口論になり、最終的に父ヤスが勝利して解約を勝ち取りました!

ナース・ミー
ナース・ミー

解約バトルで勝つ86歳、逆に尊敬します。

娘ナースのツッコミ、父ヤスの反省(?)

こんな話を聞いたのはすべてが終わったあとです。

父は得意げに「ちゃんと解約できた」と報告してきました。

そして数袋残っていた未開封のサプリも、見るだけで腹が立つから捨てたそうです。

私は心の中で「まぁ、よくやったわ」と思いつつも、厳重に注意。

「ほんとに治したいなら、病院行くよね?サプリで頻尿は治らないし、そんな時は看護師の私に相談してよ。ね?」

父は「具合が悪くなってからそう思ったよ…」と反省してる顔をしていました。

でもたぶん、また何か始めるでしょう。絶対に。

ナース・ミー
ナース・ミー

実はこのサプリ騒動の前に、認知症予防サプリが気になるって話を聞いていました…。

勝手にしてよ!とは言えない私

親が年をとると、『助けたい』より『笑うしかない』瞬間が増えます。

でも、こうして自分の力で解約電話をして怒鳴り合ってるうちは、まだ元気な証拠かもしれませんね。

呆れながらもちょっと安心したけど、やっぱり心配です。

今日も父ヤスはテレビの前で、次の健康情報をチェックしているでしょう。

せめて次は、ドラッグストアで店員さんに聞きながらサプリ買うんだぞ。

介護の用語集はこちら
介護初心者がまず知っておきたい用語7選①【現役ナースがやさしく解説】
介護初心者がまず知っておきたい用語7選①【現役ナースがやさしく解説】
介護の悩み、聞かせてください
ナース・ミー
ナース・ミー
現役の介護現場ナース
看護師歴25年超え、介護現場で働いて10年以上。今日も老人ホームで勤務しながら”現場で起きているリアルな介護”を発信しています。「介護の負担を少しでも減らしたい」「自宅でのケアを楽にしたい」そんな方のために、経験から得たヒントをわかりやすくお届けします。                 
記事URLをコピーしました