はじめての介護

初めての介護で不安になったあなたへ ー介護の始め方と心を守るヒント

emiko0419
ナース・ミー
ナース・ミー

介護ってなんだか不安だらけのような気がしていませんか?

無理はしなくていい。自分の感情は大事に受け止めてください。

がんばらない介護、一緒に少しずつ歩んでいきましょう。

介護の世界は、悪くない

「親の介護が初めてで不安…」「何から始めたらいいのか分からない」

「親の介護が始まるかもしれない」そう感じた瞬間、心の中はジェットコースターみたいになりますよね。

不安、恐れ、ショック、やるせなさ…そして「これから自分の生活はどうなるんだろう…?」という大きな問い。

まず最初にお伝えします。

その気持ちは全部、間違いでも弱さでもありません。

初めての介護で不安になるのはごく自然なこと。

この記事は『親の介護図鑑』のプロローグとして書きました。

私は老人ホームで働く現役ナースであり、今まさに自身の親の介護を目前にしている娘でもあります。

だからこそ、この記事では「初めての介護」を前に感じるモヤモヤをやさしく受け止めながら、あなたに伝えたいことを書いてみます。

初めての介護で不安になるのは自然なこと

私の「初めての介護」ー 親を責めてしまった日

私の高齢の父は1人暮らし。

ある日物忘れが出てきて、病院の受診を忘れていたことがありました。
私はつい言ってしまいました。「なんでカレンダーにメモしてないの?」「なんで私に先に伝えなかったの?」と。

父は「知らなかった」と答えました。それまで数ヶ月に1回の病院受診や検査予約は、事前に父から私たち子供に伝えられていました。

それが出来なくなっている。

私はショックや怒りのような複雑な感情、とうとう来たかという悲しさなどで、キツい言い方をしてしまいました。

今思えば、それは私自身の不安と焦りが爆発しただけ。

この出来事が私の「介護の始まり」です。

だからこそ伝えたいのは、「責めてしまった自分」を責めなくていいということ。
初めての介護では多くの人が同じように戸惑います。

「完璧にやらなきゃ」は危険ワード

介護はマラソンに似ていて、ペース配分が大切。

最初から全力疾走すると、バテます(笑)。

「今日は最低限でいい」「顔を見に行くだけでいい」— そんな柔らかい目標を自分に許してあげてください。

介護を始めるときに押さえておきたい3つのこと

自分の親、義理の親、親戚などの介護。まずはこの3つからやってみてください。

1、主治医と薬の情報、日常生活

  • 持病、のんでいる薬、かかりつけ医
  • 医療保険証(マイナンバーカード)、介護保険証の所在
  • 生活の自立度:できること、できないこと

この3つを押さえるだけで「いざ」というときに慌てなくなります。

最新のお薬手帳のページや薬剤情報をスマホで写真に撮り保管しておきましょう。 

2、「ちょっと相談」を習慣にする

介護は1人で抱え込むと辛くなります。

家族、友人、地域包括センターやケアマネなど、誰かに話す、聞いてもらう。

『ちょっと聞いて』と口に出すだけで心は軽くなります。

3、自分のケアもセットで考える

これは私からの本気のおすすめです!

介護が始まると「自分の時間を削ること」が当たり前になりがちです。

だからこそ、意識的にリラックスする時間と自分へのご褒美を必ず作ること

好きなカフェのスイーツでも、推しのドラマ1話分でもいい。
「ご褒美があるから今日も頑張れた」と、続ける力になります。

具体的なケースとして「高齢者が発熱したときの対応」は多くのご家族が迷う
ポイントです。
詳しくはこちらの記事でまとめています →https://nursemiiblog.com/high-fever/

ナース・ミーからの心を守るアドバイス

1. 「不安になるのは自然なこと」と認める

初めての介護は誰もが戸惑います。

「私だけ弱いのかな」と思わなくて大丈夫。

不安はあなたが親を大切に思っている証拠なんです。

2. 感情があふれても大丈夫

イライラする日も、強く言ってしまう日もある。

それも普通のこと。

大事なのは、「次は少し優しくできたらいいな」と思えることです。

3. 誰かと分け合うことで軽くなる。

介護はシェアすればするほど楽になります。

ひとりで背負わなくていい」と覚えていてください。

周囲には介護中の人、介護を終えた人が案外いるかもしれません。

友人と思いを共有

私の知り合いは自分の親を介護し始めた頃、ちょうど友人も親の介護が始まったそうです。

互いに愚痴を言ったり、介護のアイデアを伝えあったことも。

介護が終わった今、時々当時を振り返って思い出話をすることもあるそう。

その2人の介護への共通認識は…「少しずつ慣れてくる」だそうです。

一緒にゆっくり行きましょう

この記事は『親の介護図鑑』のプロローグです。

介護は「完璧にこなすべきミッション」ではありません。

不安や怒りや涙が出ても、それはあなたが弱いからじゃない。

人として自然な反応です。

そして大事なことをもう一度。

頑張らなくていい。でも小さな一歩だけ一緒に踏み出しましょう。

ナース・ミー
ナース・ミー

あなたの「初めての介護」が、不安だけでなく「大切な時間」になれるように、ここで待っています。

介護の悩み、聞かせてください
ナース・ミー
ナース・ミー
現役の介護現場ナース
看護師歴25年超え、介護現場で働いて10年以上。今日も老人ホームで勤務しながら”現場で起きているリアルな介護”を発信しています。「介護の負担を少しでも減らしたい」「自宅でのケアを楽にしたい」そんな方のために、経験から得たヒントをわかりやすくお届けします。                 
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